blog

新着情報 blog

富山の山6(マニアック編)

 

大トンビ山・子トンビ山は「昔の地震でできた(=名前が残った)」—富山は災害と無縁じゃない

大トンビ山、子トンビ山。
名前の響きはちょっと可愛いのに、背景はわりとガチです。

この“トンビ兄弟”の正体は、立山連峰の西側、いま「立山カルデラ」と呼ばれる一帯で起きた歴史的な大崩壊にあります。きっかけは、江戸末期の安政の飛越地震(1858年)。真夜中に起きた、推定マグニチュード7級の内陸直下型地震で、原因は**跡津川断層(活断層)**の活動とされています。

「2つの山になった」の真相:山が“分かれた”というより、山が“崩れて姿を変えた”

ここ、言い方が難しいのですが、いちばん分かりやすく言うとこうです。

もともと鳶山(とんびやま)周辺には、大鳶山・小鳶山という二つのピークがあった。
ところが飛越地震で、その山体が大規模に**山体崩壊(さんたいほうかい)**して、山の形が一気に変わった。

だから「地震で二つの山ができた」というより、
“大鳶山・小鳶山という二つの名が、崩壊によって強烈に刻まれて残った”
という方が実態に近いです。

地形って、いったん壊れると「元に戻る」じゃなくて、「別の顔で固定される」んですよね。

崩れたのは山だけじゃない。川も、町も、暮らしも巻き込んだ

この崩壊の怖いところは、崩れた土砂がその場で終わらなかったことです。

国土交通省の資料では、地震で立山カルデラ周辺(大鳶・小鳶を含む)が各所で崩壊し、土砂が上流をせき止めた(河道閉塞=川を土砂がふさいだ状態)と説明されています。
また別資料でも、鳶山一帯の大崩落→河道閉塞→その後の決壊によって大量の土砂と洪水が下流に出た、という流れがまとめられています。

要するに、
地震 → 山が崩れる → 川が止まる → ため池みたいになる(天然ダム) → 壊れて土砂と水が一気に下流へ
という、自然が一気にコンボを決めてくるタイプの災害です。

そしてこれは、「昔の話」ではあるけれど、富山の地形(急峻な山、短くて勾配のきつい川、扇状地)を考えると、“起こり方”としては今でも他人事ではありません。

富山は災害と無縁じゃない。むしろ「地形と仲良くする県」

富山は雪国なので、どうしても“雪の県”の印象が強いです。
でも実際は、地震・土砂災害・洪水のリスクもちゃんとある。

山が近い=景色がいい。
川が近い=水が豊か。
その一方で、自然のエネルギーも近い。これはセットです。

だからこそ、カイマス不動産 ナユナズ合同会社としてお伝えしたいのは、「怖がりましょう」ではなく、**“備え方を知りましょう”**という話です。

不動産目線の実用ポイント(ここ大事)

物件選び・所有のときに、最低限ここは押さえると強いです。

  • ハザードマップ(浸水想定・土砂災害警戒区域)を必ず見る

  • 山沿いは「崖」「沢」「急傾斜地」の位置関係を現地で確認する(地図だけだと分からない)

  • 川沿いは「過去の水害履歴」と「避難ルート」をセットで確認する

  • 火災保険・地震保険は、“建物”だけでなく“暮らしの復旧”の目線で設計する

立山連峰がきれいに見える日は最高です。
でも、その山が昔、途方もない規模で崩れた歴史もある。
この両方を知っていると、富山の見え方が一段深くなります。

富山の自然は、優しい日もあれば、容赦ない日もある。
だから私たちは、景色の話も、防災の話も、どちらも“暮らしのリアル”として大切にしていきます。

 

トップに戻る